車での貧乏旅行

 

 

オーストラリアへワーキングホリデー中に、車で貧乏旅行をしました。

ツアー会社はもちろん、ホテルなども利用しない、行く場所、寝る場所は当日決めるという完全行き当たりばったりの旅です。

滞在中に知り合ったヨーロッパ人の友人にくっついて、半年ほど旅行しました。

中古の車を買い、食料と水を積み込んだら出発です。

初めの頃は慣れないので、失敗の連続。出発後最初に州の境界線を越えたときのこと。

無知な私たちは、州を越えて農作物を持ち込んではいけないことを知らず、大量の野菜や果物を積んでいました。検疫にかかり、スーパーで数時間前に買い込んだ食糧を没収されることに。

また、暗くなる頃に近場にあるキャンプ場などを探して寝泊りしていたのですが、泊まれそうなところが見つからず遅くまで移動して結局ビーチに半野宿のような感じで寝たこともあります。

オーストラリアは水事情が悪いので、シャワーは切実な問題でした。一緒に旅していた友人は何日もシャワーがなくても平気なようでしたが、水が豊富な国に生まれ育っている私はそうはいきません。

でも観光地から遠く離れた砂漠地帯では、シャワーがあっても1~2分で止まってしまうし、水も変な色の塩辛い水だったり、それでも浴びられるだけましだったり。

そのうち、だんだん慣れてしまいましたが、最初の頃は本当に辛かったです。

そして、一番困ったのが車の故障です。日本では廃車になっていそうなおんぼろの中古車で、しかも舗装されていない道を長距離走るので、タイヤがパンクは当たり前だし、一度は走行中に煙が出ていることに気づいて、修理工場も近くにない場所だったので大変でした。

修理代やガソリン代が思ったより高くつき、貧乏な私たちの食事は主にスーパーの見切り品、昼ごはんはもっぱら1ドルの激安ケーキでした。

そんな大変な旅行でしたが、行ってよかったと思うのは、新しい出会いと経験があったからです。最終目的地と到着予定の日以外あまり決まっていなかった旅行なんですが、実は同行者も固定されていませんでした。

ネットの掲示板などで旅仲間を募集して途中まで一緒に行ったり、知り合いの知り合いと合流したりして、うまく旅費を浮かせるとともに友達も増えていきました。

また、いろいろ身に付けたこともあります。出発した頃は私はテントの張り方も知らず寝袋で寝たこともなかったほどでしたが、旅を続けるうちにアウトドア好きになっていきました。

どうすれば食費を抑えられるか、狭い車内スペースの使い方や、短時間でシャワーを済ませる技術もついて、たくましくなったなと思います。

車で自由に旅をするって、ツアーのように時間にしばられたり行ける場所が限られたりしないし、自分で計画して地図をみて運転して、と労力もかかっている分、忘れないですよね。

またいつかオーストラリアでそんな旅がしたいと思うと同時に、一人では到底そんな旅行を思い立ちもしなかったであろう私にすばらしい経験をする機会をくれた当時の旅仲間達に感謝したいと思います。